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フランスのリュネヴィル窯で作られた陶器や磁器。その歴史をご紹介

リュネヴィルとは

フランス、ロレーヌ地方のムルト=エ=モゼル県にあるリュネヴィル。

古くは女神ディアーナを信仰する、月Lunaと名前が入った、Lunae-villeという地名で、10世紀にリュネヴィル城が築かれました。

17世紀以降、ロレーヌ公国となり、歴代のロレーヌ公はリュネヴィルに暮らしています。

18世紀、近郊のサン=クレマンで採れる粘土を元に、ジャック・シャンブレットが最初にリュネヴィル焼き(Faïence de Lunéville)と呼ばれる陶器と半磁器の生産を始め、窯元が増えていきました。

リュネヴィル社について

1728年ジャック・シャンブレット(Jacques Chambrette)がリュネヴィルに最初の陶器工場を設立、リュネヴィル焼きの磁器や陶器の生産をはじめました。

1758年サン=クレマン(Saint-Clément)に第2の工場を設立。

設立当初は上流階級向けの高級な食器を生産していて、1749年にはロレーヌ公の領主ご用達になっています。

ルイ14世の時代、戦争の資金調達の為、シルバー製の食器が王によって禁止されていた1700~1800年に、ロレーヌ公の命により、ファイアンス焼きの食器や装飾品を製造しました。

ジャック・シャンブレットが亡くなった後、ドイツ出身のケラー(Keller)ファミリーと、友人ゲラン(Guerin)ファミリーが経営を引き継ぎます。

バックスタンプはLunéville K&G(Lunéville Keller & Guerin)となります。
陶器の製造を工業化し、貴族の為の陶器から、中流階級の生活にも浸透していきました。

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KG LUNEVILLE時代のバックスタンプ。ANGELEとパターン名も書かれています。

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K&G(Luneville Keller & Guerin)製の、パターン名コンピエーニュ(Compiegne)のバックスタンプ。

マリーアントワネットが保護し、小トリアノンの庭には1500もの作品が飾られました。
その後法人化。

チューリップやバラ等の花や動物、1800年後半はシノワズリやアールヌーヴォー等流行のデザインを取り入れ、フランスを始め、ヨーロッパ中に輸出され広く使われるようになった人気の高い窯元です。

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1892年頃から使われているバックスタンプ。

1922年にバドンヴィレ(Badonviller)が工場を買収し合併、
その後、1979年にサルグミンヌ(Sarreguemines)と合併、バックスタンプはLuneville-St Clementとなります。

サルグミンヌにはサラン(Salins)、ヴィトリー・ル・フランソワ(Vitry-le-Francois )、ディゴワン(Digoin)が元となるグループがありました。

1981年にリュネヴィル窯は生産を停止し、サン・クレマンの工場は1999年まで稼働していました。

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