パディントンが人気なワケ
フランスアンティーク専門店、パディントン・ホームデコレーションでは、フランスからアンティークを直輸入。
卸から買い取り市場より3割から5割も安く買い付ける独自のルートや、蓄積したレストア技術にパディントンが人気なワケがありました。
買付のコツなどプロでしか明かされないその訳をご紹介します。
独自の買い付け
2~3ヶ月に1回、フランスに出向いてコンテナ輸送で買い付けしています。
そして、4tトラックで一回の買い付けに付き約2000kmの旅で数か所のディラーやマーケットを回ります。
アンティーク歴22年の経験から顔見知りになった趣味の近いフランス人ディラーにおねだりして、
お客様の欲しい物を優先的にお買い得な時期にストックすることで、人気の商品が満足する価格で安定的に実現。
健康的でアートな生活をデザインするライフクリエーションと名づけた経験から、アンティーク選びや活かし方をアドバイス。
女性の立場から創造するアンティークのある暮らしを楽しくできる空間プロデュースに取り組んでいます。
買い付けの様子
買い付けの様子のmovieを公開!
朝一のマーケットでは、ディーラーが3000件ほど集まって、朝市が始まります。
プロのバイヤーが我先にと商品獲得合戦を始めます。
なお、人気な商品には大勢のバイヤー達が輪になって、競りで買い取られます。
上手に交渉すると、かなり安く手に入ります。
交渉の秘訣は、世間話をして、ディーラーと仲良くなれる事が一番です。
コンテナでの買い付け
ちなみに、大型コンテナで買い付けしているため、とても高価な品物も格安で手に入れる事が出来ます。
大切な商品は1点1点、手降ろししており、スタッフ一同一番楽しみな時間です。
宝箱を開けたような瞬間です。
独自のレストア
買付時状態のチェック
フランスの古物市場は、プチシャトーや皇族方貴族のお宅から出品されてオークションで高値で買い取られていたり、一般家庭から持ち込まれたブロカント。
掘り出し物状態でクリニュンクールやアヴィニオンのアンティークマッケットで取引されていたり、いつでもアンティークが身近にあってマルシェも博物館のようです。
長い年月を掛けて使い込まれたアンティークは、無垢の材料(パイン、オーク、ビーチ、バーチ、ウォルナッツ、チーク)等の同素材をサネツギや引出の凹凸で組み込まれ、なるべく鉄釘やビス等も使用せずに完成されています。
そのディテールが魅力の一つでもあります。
また、使い込まれる程に無垢素材は乾燥してシルバーの柔軟性のある温かみのある質感へと変化し、木肌の筋目の模様が偶然にしかなしえないデザイン性になっています。
そして、使い込まれてきた傷やペイントの剥がれは、何重にも重ねられ、そしてまた剥がれ、慣れ親しんで使われてきた生活感がシャビーの趣となって。
新しいものでは作りだせないけなげで儚いイメージで新しい空間でも溶け込んでいくれます。
買付前に、15年以上の付き合いのあるディラー達にストックして頂いている家具を現地で確認。
虫食い状態やたてつけ、歪み等の細部をチェックしながら、また、魅力的な部分も見つけながら、主にフランスとイギリスで買付を行っております。
チェアのレストア例
アンティークチェアの歪みやがたつきを調節したり、シートの張替えも行っています。
アンティークチェアはほとんどが組んである構造の為、一度ばらして組みなおすことでしっかりしてくれます。
フレームがしっかりと組みあがりました。こちらのチェアは、ほつれていたケイン編みシートを外し、ファブリックシート張りに仕上げます。
チェア1脚1脚が持つ雰囲気やコンディションに合わせながら、お客様のご要望にもお応えしつつ、シートの生地を選びます。
スプリングやクッション材がへたっている場合も座り心地を復活させる為にレストアを施しています。
細部の調整と組み立て
表面の塗装の状態によっては、ペーパーを掛けたり、サンダーを掛けたりします。
ワックスを掛けたりもしますが、艶のないシャビーテイストがすきなので程良く、古びた趣を残しつつ、ガタツキの無い毎日使用出来る状態を保てるようにします。
個人差はありますが、気になる臭気がある場合はなるべく表面をマジックリンで強力に磨き上げる事もあります。でも、ほとんどが、古臭いホコリ臭はあったりします。
また、本体はなるべくオリジナルの古い塗装や雰囲気を残しつつですが、長年使用していると無垢素材の収縮は、多くて1センチ以上も隙間が出来る事もあります。
出来る限り隙間をなくすために、本体部品を外して、寄せてからもう一度組み立ててみるのですが、どこか足りなくなってしまうと同じ様な部材を足して目立たなくします。
その後、似たようなペンキで調合して同じようなリタッチペイントを施して仕上げます。
アンティークは偶然の出会いの物ですから、使い込まれた傷やドア当たり癖などはその家具の個性で、昔のディテールでオリジナリティーを壊さない程度のお手入れと補修を心がけています。
また、ほとんどのヨーロッパの家具には必ず鍵が付いていて、食器棚にも鍵を使用していたりしますが、無くなっているものも多くあります。
パディントンの家具は全て、鍵を使える状態まで修理をしていますので、古い家具でもなるべく不自由無く改善してお客様の元へとお迎えして頂く事になりますのでとても安心です。
『パディントン』のレストアテクニックは他店ではありえない大型の家具までの歪みや調整補修を細部まで調節。
家具の存在を尊重しながら個性的で歴史深い風合いの、南仏フレンチスタイルの一員として迎えられるまでをお手伝いしています。
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