アンティークの知りたい基礎知識|アンティーク家具を取り入れたお部屋作りや、アンティーク家具のお手入れ方法をご紹介しています。せひ参考にしてください!

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ペイントが乾燥し自然と剥がれて木肌が覗く、シャビーな風合いのフレンチアンティークウォッシュスタンド。

時間が刻んだ、味わい深い温もり。シャビー(時を経て、古びた風合い)な空間には、穏やかな美しさがあります。インテリアにシャビーテイストをプラスしたい場合、手持ちの家具や建具を加工して、シャビーな風合いに仕上げる方法があります。

シャビー加工とは?

古びた風合いを出すシャビー加工は、「エイジング」、あるいは「汚し」と呼ばれる加工テクニックで、塗装を部分的に剥がして何年も使い込んだように見せるなど、さまざまな手法があります。ここでは、シャビー加工の代表的な手法をご紹介します。

【アンティーク塗装】

現代的な塗装を剥がし、オイルステインやシュラックニス、バターミルクペイントなど、アンティークな風合いに仕上がる塗料を使って塗装する。

【ダメージ加工】

木材に傷をつけたり、穴をあけることで、ヒビ割れや虫食いといった「古材らしい風合い」を作り出す方法。金ブラシややすりで家具の塗装面を部分的に削ることも。

【エイジング加工】

家具の角にヤスリがけをして長年使われてすり減ったような丸みを出す、「さび塗料」(金属がさびた色になる)で金具をさびた風合いにする、「ひび塗料」(塗った面が乾くとひび割れる)で塗装が割れた古道具の感じを出すなど、何年も使い込まれたように作りこむ加工方法。

シャビー加工に使う道具

【道具】

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塗料や刷毛、DIY道具が並ぶショップ。フランス人は自分色に家具やドア、室内をペイントしたい時は自分で気軽に塗ってしまいます。

・サンドペーパー:塗装を剥がす、木材の表面を擦り削る。
・サンダー:電動研磨(やすりがけ)工具。
・金ブラシ:塗装を剥がす、金属や木材の表面を荒らす。
・キリやタガネ:木材に傷を付ける。ダメージ加工。
・ハケ:塗料やニスを塗る。
・スポンジ:汚れを拭き取る。塗料を塗る、部分的に塗料を拭き取る。
・クロス(布):汚れを拭き取る。塗料を拭き取る。ニス面をポリッシュ(磨く)する。
・漂白剤:木材の表面を漂白剤でこすり、ナチュラルな古色を出す。
・研磨剤:汚れを取り除く 金属を磨く(メタルポリッシュ)。

【アンティーク塗料】

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イギリスのfarrow&ball社製のペンキ。美しい色合いで、家具や壁の塗装に人気のメーカーです。

・オイルステイン:木材に被膜を作らず、木に染みこんで色をつける水性塗料。
・シュラックニス:天然素材のニス。木材に柔らかな被膜を作りつやを与える。
・バターミルクペイント:天然素材の顔料を使用した、アンティークな風合いの塗料。
・アンティークリキッド:ペイント面を、塗装がはげたような風合いにする液剤。
・さび塗料:金属がさびた風合いを出す塗料、金具や鉄などに用いる。
・ひび塗料:乾燥すると塗面がひび割れる塗料。

シャビー加工の流れ

シャビー加工の大まかな流れとして、お手持ちの家具をシャビー加工する場合の手順をご紹介します。

①塗装はがし

シャビー加工をする前に、塗装がのるように下準備として、家具の塗装をはがします。ナチュラル材の家具でもニスが塗っている場合があるので、サンダーやヤスリで落とします。
被膜の厚いウレタン塗装の家具ははがすのが困難なので、DIYでシャビー加工をするのは難易度が高いでしょう。
また、塗装好きなフランス人は、古い塗装の上から重ね塗りをして、剥げかけた際に覗く下地とのグラデーションや風合いが大好きです。艶なしや乾燥したペンキなど、重ね塗り出来そうな場合は、下地の色を活かすつもりでのぽってりした重ね塗りも良い風合いとなってくれます。

②ダメージ加工

木材に傷をつけて使用感を出す、穴を開けて虫食い跡を作る、机の角を削りすり減った風合い出すなど、ダメージ加工は塗装前にやっておきます。

③アンティーク塗装(バターミルクペイント仕上げの場合)

バターミルクペイントをダマにならないように薄めに塗ります。塗り重ねる場合は、1回目の塗装が完全に乾いてから行います。
均一で丁寧に塗りがちですが、ざっくりした筆使いで大胆に塗ると、アンティークらしい味のある風合いに仕上がります。</p

④エイジング加工

バターミルクペイントが乾いたら、アンティークリキッドを布につけて、すり込むように全体に塗り、すぐに乾いた布で拭き取ります。
アンティークリキッドは臭いがきついため、しっかりと換気をしてから行うようにしましょう。

シャビー加工は比較的簡単にDIYすることができますので、家具のテイストを変えたい時などに、ぜひチャレンジしてみてください。理想のイメージに近づく楽しさに加え、より一層家具達への愛着が増す事でしょう。

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