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「ナポレオンチェア」と「ルイ15世アームチェア」

アンティーク家具の中でも、チェア(椅子)は実用性があり、オブジェとしてもお部屋のアクセントとなるため、人気の高いアイテムです。
今回は、数あるチェアの中でも西洋アンティーク愛好家にとって憧れの逸品、「ナポレオンチェア」と「ルイ15世アームチェア」をご紹介します。
「ナポレオン」と呼ばれる、チェアの宝石
「ナポレオンチェア」とは、「ナポレオン3世」時代に多く造られたチェアのことを言います。ナポレオン3世(在位1852~1870年)が皇帝だった時代のフランスで流行したスタイルをナポレオン3世様式や、セカンドアンピール様式と呼びます。
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フランス皇帝、ナポレオン3世(在位1852~1870年)。
「ナポレオンチェア」の最大の魅力は、背もたれと脚部の美しさです。木を細く削り、繊細な加工を施した背もたれと脚部は、華奢でありながらも格調高いデザインで、ラグジュアリーな雰囲気を出しています。
「ナポレオンチェア」に見られる装飾には、次のようなものがあります。
- ボビンターニングスラット……背もたれ部分の木玉のような装飾
- バンブーモチーフ……フレームの木の部分に刻まれた竹のような模様
- ボビンターニングレッグ……細く華奢な脚についている木玉の飾り
- 金彩……背もたれや脚に施された金の模様
- リボン彫刻……クレストレイル(背もたれ上部)に立体的なリボン彫刻の装飾
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フレンチアンティークのナポレオンチェア。中でも希少で人気のブラックナポレオンチェアです。
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繊細な金彩模様で、建物や美しい植物文様が描かれています。
中でも、「ブラックナポレオンチェア」と呼ばれるものは、チェアのフレームを黒く塗装し、繊細な金彩を施したものを言い、ナポレオン3世の時代に、エボニーの黒い家具が流行したことから作られました。
引き締まった黒のフォルムに鮮やかな金彩が映える美しいチェアは、ファンが多いアイテムです。
曲線の優美、ロココの至宝「ルイ15世アームチェア」
フランスの宮廷文化華やかなルイ15世(在位1715-1774年)の時代、愛妾ポンパドゥール夫人の開く宮廷のサロンを飾ったのが、「ルイ15世アームチェア」です。
優雅な曲線と、細い脚先、優しい色彩の配色がされ、ナポレオンチェアは細いボビンターニングなのに対し、ルイ15世アームチェアは山羊の角を模した脚などの作りをしています。
テラスや窓辺でゆったりと腰掛けることが出来る、リラクシングチェアとしてお使いいただけます。「ルイ15世アームチェア」は、ロココ調アンティークを愛する人に絶大な人気を誇る逸品です。
「ルイ15世アームチェア」の装飾には、次のような特徴があります。
- 曲線を描く背もたれ……背もたれの縁に、花彫刻など装飾的彫刻が施される
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優雅なロココ調のルイ15世サロンチェア。
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- カブリオールレッグ……動物の足をモチーフにした、細く曲線的な脚。「猫脚」が有名
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ヒズメを模したカブリオールレッグのルイ15世アンティークサイドテーブル。
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アカンサスリーフとクロウ&ボールフットの装飾的なカブリオールレッグ。
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- ファブリック(織物)座面……花柄など、ジャガード織の座面背もたれやアームにジャガードが張られるタイプもある
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ファブリック張りのシートがゴージャスで快適な座り心地のフレンチアンティークソファ。
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- アームレスト……アーム部分にファブリック張りのレストがつくタイプもある。ドレスのスカートを邪魔しない様に、ルイ15世様式のアームは短め
- ニュアンスカラー……白、金、クリームなど、華やかで甘い色合いの塗装が多い
- ケイン編み……背もたれや座面が細かな格子に編まれているタイプ
- シノワズリモチーフ……中国風模様が大流行、ロココ様式に取り入れられる
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シノワズリな壁画や内装が歴史あるラデュレのボナパルト店サロンドテ。
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